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大腸内をコロノスコープで検査しますと、便がたまり やすくなっている大腸のヒダの間に、大腸ポリープやがんが発見されます。大腸内に憩室ができたり、腸の痙攣が慢性的に強くなっている部位はとくに便の流れが悪くなるので、便の溜まり場になります。 また、腸内の有益菌は加齢にともなって減少し、逆に有害菌が増してきます。子供や若年者でも、潰瘍性大腸炎、クローン病、アトピー、喘息などのアレルギー 疾患のある人たちは、健康な人に比ベて腸内環境(腸 相)は非常に悪く、有害菌が増えて乳酸菌(有益菌) が非常に少なくなっています。 腸にとって有害菌となるのがウエルシュ菌、クロストリジウム、ブドウ球菌、緑膿菌、ベイオネラ菌、大腸菌などです。これらは、消化されなかった食べ物のカスを腐敗させることに関わる腐敗菌で、腐敗の過程で硫化水素、インドール、フェノール、スカトール、アンモニア、メタン、アミンなどの有毒物質、毒素が腸内に多量に発生します。また、これらの腸内細菌や腸粘膜細胞によって活性酸素(フリーラジカル)、過酸化脂質も発生されると思われます。
通常、大腸内のガスの量は健康な人で50〜200cc位と思われます。体外に放出されるガスの量は、食事の種類、便排泄の頻度、腸内衛生管理(コーヒー・エネマの励行の有無)でも個人差がありますが、腸相の良し悪しや健康状態を見るバロメーターになるといえます(巻末の内視鏡写真をご参照下さい)。 多数の高名な医学者が、便秘や停滞便(宿便※1)即ち大腸の内容物の停滞と汚れなど、さまざまな病気との関係を指摘しています。 . こうした大腸の基本的な衛生管理を提唱するのは、胃腸や栄養学に携わる医師だけにとどまりません。最近では他の医療関係者の間でも「人間の健康にはきれいな腸、腸の浄化と活性化が大切だ」という考え方が特に強くなってきています。 痔、大腸ポリープ、大腸がん、乳がん、前立腺がん、心臓血管障害、肝臓・胆嚢疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、前立腺肥大、関節炎、リュウマチ、アトピー性皮膚炎、アレルギー疾患、子宮筋腫、乳腺症、膠原病、高血圧、脳梗塞、糖尿病などの病気の人たちは、大腸機能の衰え、機能不全などと強い関係があると考えられています。 大腸の中では、食べ物の質の良し悪しにかかわらず、常に発がん物質が生まれています。発がん物質が長く留まると、発がん物質から細胞が刺激を受ける時間が長くなることから、大腸ポリープや大腸がんが発生しやすくなります。 病気との診断がつかないまでも、食欲不振やはき気、頭痛、めまい、肌荒れ、ジンマシン、肥満、にきび、倦怠などといった症状も、腸の内容物の停滞との関係は明らかで、腸内の有害物質が腸壁から吸収され、血中に入って引き起こされると考えられます。私の多くの患者さんの大腸診察からも、これら病気の人たちの大腸は、便の停滞があって汚れており、腸相が異常に悪いといえます。
※1宿便:排泄されないで腸のヒダや腸壁に停滞している便
小腸で栄養の吸収が終わって、大腸に入った食べ物のカスは、できるだけ早く排泄することが、体を健康に若々しく保つポイントですが、世代を問わず慢性的な便秘に悩む人は多いものです。 便秘や宿便(停滞物)によって大腸の機能が低下したり、さまざまな毒素や活性酸素は、動脈硬化のほかいろいろな生活習慣病、がん、老化などの最も大きな原因といわれています。 こうした便秘や宿便ヘの解消法として、多くの人が安易に頼ってしまうのが便秘薬です。しかし医者の立場から言えば、これには、腸の動きや粘膜に対する毒性などいろいろな副作用があると警告せざるを得ません。たとえアロエやセンナ、大黄などの自然な薬草や漢方薬でも、その中にアントラシンという化学物質が含まれており、腸粘膜を変色させます。メラノーシスという色素沈着症を発症させ、それによって大腸のポリープやがんもできやすくなると思われます。また便秘薬を飲めば飲むほど腸の動きは悪くなり、薬の量が増えたり、効きにくくなっていきます。
右側にできる大腸憩室は、精製された穀物(白米、 白パン、パスタなど)の多い人にできやすく、また左側の憩室(特にS字結腸、下行結腸)は肉を多く食べる人に見られます。動物性食品である肉、鶏肉、牛乳、乳製品は、がんや心臓病などのいろいろな病気になりやすい体質を作る食べ物です。
人間はもともと植物食に向いた消化機能をもっているので、肉、鶏肉、牛乳、乳製品、魚などの動物たんぱくや脂肪を完全に消化することはできません。
柔らかく弾力性のある若い腸にする、つまり腸相を良くすると、腸内環境が良くなり、乳酸菌などの有益菌が多くなります。有益菌が多いと、自然治癒カや免疫カが増強し、酵素も作られ血行も良くなるので、がんや他の生活習慣病予防の大きな要因になります。腸相の良くなる良い物を食ベ、高齢になっても有益菌が減らないように腸内環境を整えなければなりません。体によいものを摂るにしても、まず腸をきれいにしてから摂取することが大切です。
・腸内環境最前線
などが冊子には掲載されています。
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